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渡り鳥の祈り

「渡り鳥の祈り」

2017年5月28日

鎌倉・東慶寺の墓地の左手の最も奥に、詩人高見順の墓があり小さな詩碑が立っています。そこに詩集『死の淵より』に納められている「赤い芽」という題の短い詩が刻まれています。『空をめざす 小さな赤い手の群(むれ) 祈りと知らない 祈りの姿は美しい』。この赤い手の群とは楓の葉のことだと思いますが、私はなぜか空を飛ぶ渡り鳥の群れを連想してしまいました。渡り鳥の飛ぶ姿も「祈りと知らない祈りの姿」を思わせます。渡り鳥が逆V字編成で飛ぶ理由は、先頭の鳥の羽ばたきによって上昇気流が生まれ、後続の鳥が楽に飛ぶことができ、先頭の鳥が疲れると最後尾に回って、別の鳥と交代するからだそうです。そのことによって一羽で飛ぶよりも7割も遠くまで飛ぶことができることができるそうです。また一羽が疲れて脱落すると、二羽の鳥が付き添って地上に降り、体力が回復すると後で飛んで来た別の編隊に合流するそうです。まことに見事な協力体制です。鳥たちは祈りと知らずに祈り合い、助け合って飛んでいるのです。教会もそのような信仰者の群でありたいと思わされました。教会員が知らず知らずの内に祈り合い、助け合って信仰の旅路を歩んで行きたいと願います。