MENU

善き力に守られて

「善き力に守られて」

2017年8月13日

ヒトラーに反対したため捕えられ、終戦の僅か1ヶ月前に処刑されたボンヘッファー牧師が獄中で書いた「善き力に守られて」という詩があります。その詩をもとにした讃美歌が作られ讃美歌21の469番(新生讃美歌では73番)となっています。このような歌詞です。『(1)善き力にわれかこまれ、/守りなぐさめられて、/世の悩み共に分かち、/新しい日を望もう。(2)過ぎた日々の悩み重く/なお、のしかかるときも、/さわぎ立つ心しずめ、/み旨にしたがいゆく。(3)たとい主から差し出される/杯は苦くても、/恐れず、感謝をこめて、/愛する手から受けよう。(4)輝かせよ、主のともし火、/われらの闇の中に。/望みを主の手にゆだね、/来たるべき朝を待とう。(5)善き力に守られつつ、/来たるべき時を待とう/夜も朝もいつも神は/われらと共にいます。』死の間際にあっても、ボンヘッファーは絶望することなく、その全存在をもって戦い、耐え、時には激しく動揺しつつも、尚そこで神の光を見ていたのです。それは、どんな時も彼が神の善き力に守られていたからです。ですからこのような詩を作ることができたのです。この詩はボンヘッファーの遺言とも言えるのではないでしょうか。