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聖書の中の犬

「聖書の中の犬」

2018年1月7日

今年は「戌年」です。日本では犬は忠義深い動物として愛されてきました。しかし旧約聖書に出てくる犬は、ほとんどが恐ろしい山犬か野犬で、イスラエルに敵対する異邦人や善良な民を襲う無頼漢を表しています。(例えば詩編22:2節「わたしの身を犬どもから救い出してください」)新約聖書でも犬のイメージは必ずしも良くありません。主イエスも山上の説教の中で「聖なるものを、犬にはやるな」と言っておられます。そんな中で私たちの心に残る大切な犬の姿があります。カナンの女と主イエスの対話の中に出て来る「小犬」です。当時ユダヤでは、山犬とか野犬のことは「キュオーン」と言っていました。でも主イエスがカナンの女に言われた「小犬」は「キュナリオン」という言葉で「家に飼われて愛されている犬」のことを意味しています。この時の主イエスの譬えでは、子どもはユダヤ人のことを示し、小犬は異邦人のことを言い表しています。私たち日本人も異邦人ですから小犬です。でも家で飼われて愛されている小犬です。食卓から溢れこぼれるパン屑で養われる小犬です。今年、私たちは主イエスの食卓からこぼれる御言葉のパン屑によって豊かに養われたいと願っています。