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空っぽの卵

「空っぽの卵」

2018年4月29日

8歳になるフィリップというダウン症の子がいました。あるイースターの日、教会学校の先生が卵の形をしたプラスチックの入れ物を子供たちに配って、教会の庭で新しい命を象徴するものを見つけて、その入れ物に入れるようにと言いました。子供たちは庭で色々な物を探して卵に入れてきました。先生はその卵を一つずつ開けました。きれいな花、種や新緑の葉、蝶々などが出てきました。子供たちはその一つ一つに興味深い反応を示しました。先生がフィリップの卵を開けると、その中には何もありませんでした。クラスの皆がフィリップを批判して言いました。「何も入っていないじゃないか、ちゃんと宿題をやれよ。」するとフィリップが答えました。「僕、ちゃんと宿題をやったよ。空っぽの卵だよ。イエス様のお墓も空っぽだった。」他の子供たちはシーンと静まり返りました。その後間もなく、免疫力の弱かったフィリップは、ある感染症にかかってその短い生涯を閉じました。お葬式の時、子供たちはフィリップのお棺に花ではなく、あのプラスチックの卵を入れました。その卵には「大人になっても素直な心を失わないで」というフィリップの願いが込められていたのかも知れません。