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人に対して死ぬ

「人に対して死ぬ」

2019年7月28日

カトリックの司祭でハーバード大学の教授も務めたヘンリ・ナウエンはこう言っています。「人々の役に立つ者となるために、私たちは、彼らに対して死ななければなりません。すなわち、私たちは、人との比較によって、自分の価値や重要性を測ることを止めなければならないのです。」ヘンリ・ナウエンは、「彼らのために死ぬ」ではなくて、「彼らに対して死ぬ」と言っています。主イエスは「友のために自分のいのちを捨てること、これ以上に大きな愛はない(ヨハネ15:13)」と言われました。そして、その言葉通りに、私たちのために十字架かかって死んでくださいました。でも私たちは「人のために死ぬ」ということはできそうもありません。しかし「人に対して死ぬ」ということなら出来そうです。私たちは自己中心的な者ですから、自己の価値や重要性でものごとを見て、相手と比較しながら相手を判断し、相手を秤にかけて行動しています。「自分の価値や重要性、或いは自己主張」が、自分のいのちとなっています。そういう自分のいのちの押し付けをやめて、相手のいのちを共に生きるという思いで接していく時に、互いに愛し合い信頼し合うことが出来るのではないでしょうか。