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愛されるよりも愛そう

「愛されるよりも愛そう」

2019年9月15日

聖フランシスコの平和の祈りの中に「愛されるよりも愛する者に」という言葉があります。文化人類学者で東工大教授の上田紀行さんも、近著『愛する意味』の中で同じようなことを述べています。上田氏は仏教研究家で、若手僧侶の会「ボーズ・ビー・アンビシャス!」のアドバイザーですが、その主張には宗教の垣根を越えて共感するものがあります。彼は、現代の日本人が生きる意味や幸せをなかなか実感できないのは、「愛されたい」、「評価されたい」ことに執着しているためだと言っています。その傾向は近年の「成果主義」導入で強まったと見ています。日本人は元来、人の目を気にしがちなのに、評価されなければ居場所すらなくなってしまうという、成果主義を導入したために過剰反応したというのです。上田氏は「愛がほしければ愛するしかない」と意識転換を訴えています。そして自分の内部に宿る「愛する」エネルギーを発見することの大切さを説いています。しかし聖書は、「愛する」エネルギーは自分の内部に宿っているのではなく、十字架の主イエスの許からくると言っています。この愛を受け入れることが「愛されたい」という渇きを癒す唯一の道であると言っています。