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しずけき河のきしべを

「しずけき河のきしべを」

2019年9月22日

シカゴにホラティオ・スパフォードという弁護士がいました。1871年の大火によって全財産を失った彼は、再建のため妻と四人の子をヨーロッパへ帰します。ところが妻たちを乗せた船は、大西洋の真ん中で帆船と衝突して沈没してしまいます。スパフォード夫人は奇跡的に救助されましたが、四人の子どもたちは助かりませんでした。数日後に夫人は夫に、「私だけ助かった」と電報を打ちました。この悲しいニュースを受けたスパフォード弁護士は、「主は御心のままになされたのです」とポッリと言ったと伝えられています。そのときの信仰を歌った歌が、旧讃美歌1編の520番です。「しずけき河のきしべを、すぎゆくときにも、うきなやみの荒海を、わたりゆくおりにも、こころ安し、かみによりて安し」。彼が、この讃美歌を作るまでに、どんなに深く、どんなに辛い祈りの戦いがあっただろうかと思わされます。一瞬にしてすべてを失ったヨブのように、「主よ、なぜですか」という激しい祈りの戦いがあったと思います。その戦いを経て、十字架の上で自分のために苦しまれている、主イエスと出会ったのだと思います。そしてこの讃美歌が生まれました。「こころ安し、かみによりて安し」。