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プレゼンス(存在)とアブセンス(不在)の相互作用

「プレゼンス(存在)とアブセンス(不在)の相互作用」

2020年8月16日

牧師でありカウンセラーでもある堀肇師の言葉を引用します。「人を支える働きは、一緒にいて慰め、励まし、導くという、共にいること(プレゼンス)によってなされます。しかしこの働きは共にいないこと(アブセンス)によってもなされうるもので、遠く離れていても祈りや想起の中でお互いの関係を深めることができます。ずっとそばにい続けると、距離が近すぎて相手が見えなくなり、却って親密さを得られないことがあります。本当に良い関係とは存在と不在の相互作用の中で出て来るのです。人間関係でも距離を取り、そこにいないことによって良い方向へと変容する可能性があります。今、私たちは三密を回避し、ソーシャル・ディスタンスを確保するため、集会や交わりに大きな制約を受けています。しかしこの状況の全てがマイナスではなく、一時的に「共にいないこと」によって日常生活を静かに振り返ることになり、祈りが深められ、対人感情も温かく優しくなっていくのを感じることがあります。パウロも言っています。『わたしは体では離れていても、霊ではあなたがたと共にいて、…固い信仰とを見て喜んでいます。(コロサイ2:5)』このような恵みの世界が存在するのです。」